最近のこと、spinning



ここ数年、素材のことをずっと考えていました。
素材の深みをもっと追求したい、本質的でありたいと、昨年末から糸紡ぎを始めました。
全くの初心者ですが、竹崎万梨子さんに色々と教えて頂き、少しずつ紡いでいます。
イギリスやニュージーランドで大切に育てられた羊の1頭分の原毛を洗い、干し、手でカードをかけて紡いでいくという長い工程です。
原毛には(洗った後も)土や藁などが付着していて、その土地の情景や羊の走っている姿など想像しながら作業しています。
まだまだ未熟ですが、その編み地には力があり、この先どのようなニットが作れるのか楽しみにしています。
羊と共に、シンプルに、また違ったHIROMI TSUYOSHIを表現できたらと思っています。
少しずつ1点ものとして制作していく予定です。


ちょうど来月に竹崎万梨子さんの展示があるのでお知らせします。
自分で紡いでみると、1本、1枚の糸を紡ぐ大変さがわかりました。
いつものように、きっと素晴らしいと思います。

Fog 2nd Floor
12月5日-12月8日  12時-18時
itonomari.tumblr.com





2023始まりました



例年にない暑さの中、2023始まっています。
2019年に春夏をやめようと決めてから、4年経ちました。
その間にどんどん自分自身の考え方、物の捉え方、ニッターとの取り組み方が変わり、毎年この時期は、”ああ今年もこういうニットが作れたなと”安堵と感謝の気持ちでいっぱいになります。
20年以上にわたり高度な技術でいつも新たな仕事に挑戦してくれたハイゲージのニッターとの仕事も2023 年 札幌 aimé et nouéの20th Anniversaryの別注Style3をもって終わる時を迎えました。
今、店頭で大切に販売していただいているハイゲージニットを見かけたら、どうぞお手に取ってご覧になってみてください。
巻き縫いや、みみ使い、布帛とのドッキングなど美しいニット達です。

コレクションにつけている2023というのは23-24年の秋冬用ということではなく、
2023年にHIROMI TSUYOSHIが制作したニットと捉えていただけると嬉しいです。
いつかお渡しできればいいと思い、1枚ストックをのせて作りアトリエに寝かせているStyleもあります。

必要な量しか作らない、無駄なものにならないようにする、というのは1993年にHIROMI TSUYOSHI始まった当初から心がけていることですが、持続可能な社会など大きく価値観が変わった今、やっと時代と少し折り合ったのかと感じています。
少しでも安く、もっともっと、という時代も終わりを迎え、どこでどんな人たちが作っているのか、それは自分自身を楽しく豊かな気持ちにしてくれるものなのか、というところに変化していっていると感じます。
小さい仕事だからこそ守れる豊かさ。
今後もさらに自由に、軽やかに目指すニットを作っていけたらと思います。

手仕事は根気と時間が必要です。
1枚、1枚に編んでくれた方の人となりと、その方のその時、が出ています。
私達はそれを最大限に美しく整えて、ショップにお送りしています。

いつもありがとうございます。

これから始まる秋を、冬を、楽しみましょう!




2023 展示会のお知らせ



早いものでもう3月、春らしい日が多くなりました。
そしてまた、この時期を迎えることができました。
手仕事の奥深さに素材とフォルムを浸透させ、そして着たい!という気持を何よりも大切に考え制作しました。

3月14−16日
展示会を行います。

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2022の製作でHIROMI TSUYOSHIは30年という節目を迎えることができました。

多くの方々のご協力とご支援に心より感謝いたします。

アトリエもニッターも手を動かし1枚に向かいあうという、

始まった当初からの作り方を今も守っています。

小さいからこそ作れる贅沢な物作りがあると思っています。

物の溢れている時代に私は何を手にするか、
どういうものを身につけて日常に喜びを見出すか、

その皮膚感覚を大切にこの先も制作していきたいと思います。

今後のHIROMI TSUYOSHIがどのようなものになっていくのか、
楽しみにしていただけたら
嬉しいです。

2022ニットたちもすでに動いていると聞いております。

まだまだ暑い中、いつもありがとうございます。

どうぞお楽しみください。

津吉裕美